【心理塾】「自分の人生」を生きるために必要なこと

「ご自分としてはどうしたいの?」

この問いは、カウンセリングで必ずと言っていいほどうかがうことです。
ご相談者のありたい姿に向けてお話を進めるわけですから、
こちらとしては自然な質問なのですが、
こう問いかけると
「あまり考えていませんでした」と返ってくることも多いものです。

「自分としてはどうしたいのか」
という問いは見落とされやすいようです。
つまり、この答えを見出していくお手伝いが求められています。


かくいう私にも「自分がどうしたいのか」を阻むものがあります。

「どうせ自分なんか
何をやっても上手くいかないんだ」

“ネガティブちゃん”のささやきです。

「上手くやらなきゃ」とプレッシャーを感じたとき
イライラから感情的になって怒ってしまったとき
寝不足で疲労感いっぱいのとき(笑)

上手くいかないことを茶化すかのように。
時には、下手くそな慰めのように。

特に10代~20代前半までは
“ネガティブちゃん”の支配下で
周りは上手くいっているように映って、
「自分はやっぱり駄目なんだ」と落ち込む日々でした。
こうなってくると「自分としてはどうしたいか」という問いには、
「どうせ上手くいかない」と決めつけてしまいます。
「上手くいかない」フィルターでしか見ることができなかったんですね。

“ネガティブちゃん”とは長らくすったもんだしたものです。

でもこの“ネガティブちゃん”
実は、とっても可愛いんですよ。
人の目を気にしていて
失敗することにとっても臆病で
上手くいかないことを受け入れられないから
茶化して誤魔化すしかできない、
不器用ちゃんなんです。

それに、“ネガティブちゃん”がいることで
助かっていることもあります。
「どうせできない」のささやきで、
人目を気にして、自分に高望みしていること
実力が伴わないのに、無責任に引き受けること
そんな「自分が避けたいこと」に気づくこともできるのですから。

同時に“ネガティブちゃん”だけが私じゃないことも知っています。
“ネガティブちゃん”に縛られて
身動きが取れないときもあるけれど、
そんなときには
「自分としてはどうしたいか」と考えることで、私にとっての大切なゴールを確認します。

これは、自分軸に立ち戻ることで
“ネガティブちゃん”の「成功か失敗か」の2択から
選択肢が広がるイメージでしょうか。

人のこころは揺らぐもので、
それが自然です。

あなたのなかの“ネガティブちゃん”にいたずらされて、大きく揺らぐこともあるでしょう。
でも、それだけではなく、
自分軸に戻っていく、しなやかさがあるはずです。

この、自分軸を忘れない生き方が、「自分の人生」を生きるということなのだと思います。